ビジネスで成功するかどうかはアイデアでも技術でもなく熱量で決まる
ビジネスとは、自分の思いを自らの責任のもとで実現する場だ。
つまりビジネスが成功するかどうかは、そのビジネスに対する熱量で決まる。
少なくとも自分はそう思う。
著者は慶應大卒業後三菱商事に入社し、個展なども開くサラリーマン。
ある日頭に浮かんだ「スープ」という題材を舞台に、「自ら」スープ専門店というまだ日本にない業態の事業を作っていく。
そして、一見安定した身分である「総合商社のサラリーマン」という肩書きを捨て、「自ら」社内ベンチャー制度を利用して独立。途中、不良品混入や店舗ロケーションどりのミスなどで大赤字を出すも、その度に問題点を解決する提案を「自ら」考えていく。
自分はこの「自ら」という部分が好きだ。世の中、文句を言って自分は何もしない、責任を取ろうとしない人で溢れている。「バイトがきつい、時給が安い」と言いながら他のバイトを探そうとしない人、「就活がきつい」と言うだけ言って、実はその前に就活が楽になりうる、周りが「おっ!」と思うようなガクチカや取り組みをしてこなった人。「上の人が仕組みを作るから自分たちは従っとけばええねん」と言いながら、新しい仕事の仕組みに文句を言う人。
全て、自分で何か行動しようとしていない。バイトが嫌なら他のバイトを探せばいい。それは逃げではない。就活がきついならその前に自分のレベルをあげる。仕事の仕組みに文句があるなら自分なりに考えてみる。
もちろん、やるだけやってほったらかすのは良くないが。
一方、いわゆる「優秀だ」と言われる人はどうだろう。松下幸之助は販売代理店と松下本社とで販売施策が紛糾した際、自ら批判の矢面に立ち、甘んじて販売代理店の批判を受け続けた。そして会議が終わったのち、営業本部長代行に就き、販売店改革を実行した。ジャパネットたかたの高田明社長は、個人情報漏洩が発覚した際、毎日のように記者会見を開き、謝罪を繰り返した。
いずれも、
「自ら」動き、「自ら」責任を取っている。
そして、この本の筆者遠山正道も、「行動には責任が発生する」事を学んだと、本書で語っている。
何か始める。そして何か始めた時の結果には責任を持ち、最後までやる。その結果として周りがついていき、ビジネスの好循環が生まれるのだろう。
自分はさらっと本の要点を纏めたが、実際の本にはより詳しく、ビジネスを成功させるために必要な点が書かれている。
大学に入りたての人にはオススメ。
スープで、いきます 商社マンがSoup Stock Tokyoを作る
- 作者: 遠山正道
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/02/23
- メディア: 単行本
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